1140 浅田農産
記者たちからの質問に「あちゃー」という浅田農産の社長は、どう見ても人のいいおじさんといった感じだった。鳥インフルエンザにかかった。あくまでも、飼育していた鶏が鳥インフルエンザにかかっていたとは知らなかったのだそうだ。最近の鳥インフルエンザの騒動がニュースで報道されているのにもかかわらず、ある日からいつもの10倍の1000羽も死んでしまったというのに、まったく知らないというのは、ちょっと考えにくい。それだけに人のいいおじさんの裏の一面を見るような思いだ。100歩譲って知らなかったとしたとしても、記者たちからの質問に「具合の悪い鶏から出荷するのが常識で、これまで何十年もそうしてきた」なんて言っちゃいけない。そんなのなんの言い訳にもならないし、今回の鳥インフルエンザとは、直接関係ない話だ。おそらくはこのままこの農場は閉鎖されるからいいけど、現在もこれからも養鶏業を続けている人たちに計り知れない影響を与えてしまうことに、どうして気づかないのだろう。やっぱりただの人のいいおじさんなんだろうな…(2004.3.2)