573 シンボルとアイデンティティー

定点観察

大阪のシンボルと言えば・・・「大阪城」「くいだおれ人形」「かに道楽」「通天閣」・・・と、誰もが認めるであろう。一方、東京の場合は一体どのようなモノがあるか?いくつか思いつくが、誰もが共有できるシンボルというのは、なかなかないことに気づく。この違いは、結果的に、その土地へアイデンティティーの違いとなって現れているのではないかと仮定した。ここでいう「アイデンティティー」とは、自分が何に所属しているのかという意識とか、その連帯感などのことを指すが、「東京が好き」とか「大阪が好き」という人は、それぞれにいくらでもいるだろうけど、その深さや度合い、強さみたいなものは、かなり違うのではないだろうか?◆アイデンティティーには、なかば必然的なものと、自然発生的なものとに分類できると考える。前者は、宗教や思想に関連する場合が多く、後者は愛着や気持ちに関連することが多いように思える。しかし、どちらのケースもアイデンティティーを保ち続けるために欠かせない要素があることは共通している。それは「シンボル」ではないか? それは有形無形を問わず、人物かそうでないかを問わない。宗教にまつわる場合の「シンボル」はとても明確で、シンボルによって、強烈なアイデンティティーを生んでいることは、さまざまな例からも明らかだ。一方、後者の場合であっても、シンボルが明確であればあるほど、アイデンティティーが強く生まれ、愛着や連帯感が生じてくるのではないだろうか?そういう意味で、愛着や連帯感の強さという点で、「東京」と「大阪」を調査をしたら、大阪の方が勝るのではないだろうか?

Posted by ろん