451 三方一両損ではなく・・・

定点観察

hare.gif 外務大臣には省内の改革はもちろん外交問題に真正面に取り組んでもらうという重大な仕事がある。このどちらも手抜きは許されない。が、やり方がまずかったように思う。外務省改革のために、外交をなおざりにしていいわけはない。しかし、結果的に後者が停滞してしまった感は否めない。◆じゃあどうすればよかったか? 外交は代理を立てることは難しいが、省内改革は、自分の変わりに辣腕を振るってもらえるような人物に代わってもらうことができる。なんでも自分でやろうとしたところに無理はなかったか?だれか助け船を出せなかったのか?真紀子さんにしてみたら、「外務省改革なくして外交なし」という感じだったんだろうけど、そう悠長なことを言っている時間はなかった。◆事件が起こったときに、これまで水面下での不正が、次々と現れるというのは、雪印の例を出すまでもなく、よくある話。せっかく、改革のための問題提起が、妙な幕切れで問題が潜ってしまうであろうことが残念でならない。◆今回の問題は、なぜ特定のNGOの参加を外務省が拒否したのか?という問題であって、ぶっちゃけた話、誰が言ったかなんていうことはどうでもよかった。おそらく三者全員正しいことを言っているのだろう。ウソ発見器を持ってしても見破れまい。なぜなら、彼らはそれぞれが自分の都合の良いように物事を解釈しているから。宗男さんは直接は言わなかったんだろうけど、野上さんは宗男さんの言いたいことを察して行動した。そう解釈するしかないことを言ったのだろう。そして真紀子さんにしてみたら、宗男さんの野上さんへの影響がこの参加拒否につながったと受け取られるようなことを見聞きしたのだろう。だから、正確に言えば、誰もが正しく誰もが間違っているんじゃないかな?◆問題は「拒否したという事実」である。理由があればそれをただせればよいし、拒否した経緯を順を追って辿れば、おのずと答えが出てくるはず。それだけだ。◆これは三方一両損では決してない。結果的に得をした人がいるように思えてならない。

Posted by ろん