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龍的書店

2006年1月〜2月


ルナティック雑技団(1〜3)
岡田あーみん
集英社
410円(税込)


 パンダさんから借りた少女漫画。作者の岡田あーみんと言えば「お父さんは心配性」を思い出すが、この本書もかなり人気があるらしい。「お父さんは心配性」では、娘の典子をボーイフレンドの北野から守るためなら何でもありというハチャメチャなストーリーだった。
 この「ルナティック雑技団」は「お父さんは心配性」のテイストと、ラブコメディとしてのドラマ性も併せ持ったようなストーリー?で、すっかりはまってしまい、一気に読んでしまった。

 ヒロイン「星野夢実」、孤高の貴公子「天湖森夜」、学園のスーパーアイドル「愛咲ルイ」を中心に、森夜の母である「天湖ゆり子」や、森夜をめぐって恋のバトルを繰り広げる「成金薫子」やその執事「黒川さん」、結局何の役にも立たなかった「ミスターX」などなど、個性的なキャラクターたちがとてもいい味を出している。

 あまりにありえないストーリーなのに、どこか親近感や感情移入できてしまうのは、岡田あーみんの実力のなせる技か? 最終話はちょっと淋しい?結末だし、番外編以降でもヒロイン夢実の動向は分からずじまいということもあって、どこか物悲しい気持ちにもなった。

 読後感は、まるでとても楽しい夢を見て、まだ続きを見たいと思う…そんな感覚。

(2005.2.12) 【★★★★★】 −06/02/12更新


博士の愛した数式

小川 洋子/著
新潮社

460円(税込)
 
 もともと高校は理数科だったのに、自分の行けそうな大学があまりないと見るや、一転して文系の勉強しかしなくなった僕にとっては、“数式”とか“数学”と聞くと、ちょっと身を構えてしまう癖がある。いま、まさにベストセラーとなって、映画化もされたこの本をふーさんに貸してもらうまでは、やはり取っ付きにくく、自分から読もうとはしなかっただろう。

多少数学の知識があった方が理解は深まると思うが、この本を読むにはそんな知識はいらない。肩肘張らずにどんどん読める。

相手に対して、何かの見返りを求めるようなことは決してなく、それぞれがそれぞれを畏敬の念を持って敬い、尊重している様子が感じられる。つい相手を大事に思う気持ちを忘れ、相手に何かを期待したり、求めたりしてしまうものではないか。この物語では、そうした場面はひとつも出てこないように思う。

こういう関係になることは、とても難しいはずで、ちょっと羨ましくも思った。

家政婦さん、家政婦さんの息子、そして博士の何とも不思議な関係は、相手に対する深い尊敬と優しさに満ちているのだけれど、博士の80分間しか記憶できないという制約が、このような絶妙な関係を生んだとすると、ちょっと複雑な気もしてしまう。

(2006/2/5) 【★★★★★】 −06/02/05更新



あらしのよるに〈1〉

きむら ゆういち/著
講談社

500円(税込)
 
 こんなにドキドキする絵本を見たのは初めてかもしれない。
 嵐の夜、オオカミとヤギが雨宿りした小屋に居合わせてしまったことから始まったなんとも不思議な物語。真っ暗な小屋の中で、お互いを仲間と誤解してしまう。まさか食うか食われるかの関係だとは、本人?たちも気付かなかったのだ。特殊な環境下に置かれたことで、ありえない友情が生まれたのだ。ただし、これは“特殊な関係”であり、常に微妙な危うさが漂う。そんな危うさが、ページをめくる手に力が入ってくるのかもしれない。
 すでに絵本でずっと前から発表されていた作品らしいが、映画化されたことによってさらに有名になったらしい。続編がとても気になる。
 傍から見たらとても危うい関係なのに、本人達はいたって平気。でも、本人達だって実はお互い微妙に気を遣っている…実際の世界でも似たようなことはある。心当たりありませんか?

(2006/1/5) 【★★★★★】 −06/01/05更新


クジラを捕って、考えた

川端 裕人/著
徳間出版

620円(税込)
 
 僕自身の意見としては、捕鯨は、絶対反対というわけでも絶対賛成というわけでもでもない。おそらくは多くの人たちと変わらない程度の意見しか持ち合わせていない。ただ、議論の推移については以前から興味があった。捕鯨関係の本は、これで2冊目。調査捕鯨というものに興味を持った著者が、半年間南氷洋での調査捕鯨に同行し、ありのままの様子を描いている。実際に鯨が発見、捕獲、解体されるシーンは非常にリアルで、これまであまり見聞きしたことのない貴重な話だ。調査捕鯨では実際にどのようなことが行われているのかということが、とてもよくわかる。
 読み終えたところで、ではどうしたらいいかという明確な答えが出てくるわけではないけれど、何か落としどころというか、解決策のようなものがないだろうか…と真剣に考えたくなる。

(2005/12/30) 【★★★★☆】 −06/01/05更新


ザ・ドリフターズ 結成40周年記念盤 8時だヨ ! 全員集合 DVD-BOX

ザ・ドリフターズ
ポニーキャニオン

9,261円(税込)
 
 同課の“幹事長”からお正月に借りたDVD。 

 かつて「ひょうきん族派」と「ドリフ派」にわかれていたが、僕はなんと言っても「ドリフ派」で毎週欠かさず見ていた。番組を見た翌日から志村けんや加藤茶の真似をするのが当たり前だった。よく母から注意されたっけ。
 コント中の、たらいとかやかんが頭から落ちてくるシーンや、「ヒゲダンス」など、とても楽しかった。

 でもそれ以外のコントでは、どういうわけか、あまり懐かしさを感じられなかった。確かに毎週見ていたはずなのに。この違和感は何なのだろう? いかりや長介が「おいーっす」と、観客たちに呼びかけるシーンはよく覚えていても、その直後にコントの状況や設定の事前説明をしていたことなど、全然覚えてなかったし、後半が始まる前に、なぜかスーツを着たいかりや長介が「はい後半です。後半しゅっぱーつ!」と宣言するシーンなどは、全く覚えていなかった。いかに子供の時の視点と大人の視点が違うかということを感じさせられた気がする。

 他の感想で見て思い出したのだが、志村けんの「スイカ早食い」とか「早口言葉」など、思い出深いネタが割愛されている。もしかするとそうした思い出深いネタが抜けていることが、懐かしさを感じさせない遠因になっているのかもしれない。

(2006/1/5) 【★★★☆☆】 −06/01/05更新

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