3406 国立科学博物館

国立科学博物館公式サイトに行ってきた。

以前は正面玄関から入場していたが、現在は地下から入出場するようになっている。

ぐるっとパスでは、常設展600円が免除される。

まずは手前の日本館から見学を始める。この建物は、1930年(昭和5年)に建てられ、現在では重要文化財にも指定されている。

天井が高く、いつ来ても荘厳な感じは、博物館らしく心地よい。

地球が自転していることを示す、直接的な証拠になる「フーコーの振り子」。階段から見える。

こうして目に見える形で、地球の自転を知るというのは、ちょっと不思議な感じ。

日本に棲む動物たちを紹介する展示。

南極観測隊に同行し、その後やむを得ず1年間南極に置き去りにされたカラフト犬のタロが剥製となっている。その手前には、渋谷駅で主人の帰りを待ち続けたというハチ公も剥製として、展示されている。

気になる展示物を写真に撮っていると、何枚撮ってもきりがない。

展示品がとにかく多く、片っ端からじっくり見ていったら、時間がいくらあっても足りない。

日本で見つかった化石や鉱物など、圧倒的な物量で迫ってくる感じ。

かつて、第三紀の時代、日本各地でメタセコイアの林が見られたという。

描かれていた絵は、1千万年~2千万年前の、メタセコイアの林を再現した“東京都八王子市”の様子だそうだ。

なぜそんなに具体的な街の名前が出てくるのかはよくわからないけど…

地球館に向かう。地上3階+地下3階もあって、これまた盛りだくさんの展示。

日本初のオンラインリアルタイムシステムである「マルス101」。みどりの窓口で動いていたシステム。

さらには、複雑な連立方程式を解くことが出来る、日本初の大型計算機械なども展示されていた。

たぶんもうどちらも動かないのだろうけど、実際に目の前で動いたら面白いのに…と思った。奥の方には、零式艦上戦闘機…いわゆるゼロ戦も展示されていた。

フロアを巡るごとに、ジャンルを超えて、さまざまな展示が、次々と現れるのはとても楽しい。かなり混雑はしていたものの、見学を妨げるような喧噪もなく、見学者の誰もが、注意深く展示を見ている感じだった。

なかには、一生懸命メモを取っている人もいて、向学心の高さも垣間見えた。

前回来たときも思ったが、やはり1日かけて腰を落ち着けてじっくり見ないと、とても見切れない。

今回は、ぐるっとパス2010で、常設展のみの見学だったので、特別企画展「大哺乳類展」は見学できなかった。この企画展の関心は高いようで、入場するだけでも20分待ちという長蛇の列が出来ていた。

屋外にシロナガスクジラの原寸大模型が展示されている。あらためて見ると、かなりでかい。

でも、目は小さい。

3392 地球を紐で巻く

リスーピア(ReSuPia)のマジカルパフォーマンスシアターで紹介されていた、個人的にかなり驚いた話を…。

まず、地球の表面に沿って紐を巻く。

長さは4万キロメートル。

次に、その紐を1mだけ長くしてみる。当然地球と紐との間には隙間ができる。この隙間はどれくらいになるか?という問題。

円周は、「2×半径×π(パイ…円周率)」で求められる。すでに、円周は4万キロと求められているので、以下のようになる。

2 × R × π = 4000000


2Rπ = 4000000
 … (

地面から浮く高さをHとする。つまり半径Rよりも、H分だけ大きくなるということなので、

2 × (R+H) × π = 4000001

これを計算すると…

2Rπ+2Hπ = 4000001

で、()のように、2Rπは、4000000と置き換えられるので、以下のようになる。

4000000 + 2Hπ = 4000001

その結果、以下のようなかなりシンプルな式が残る。

2Hπ = 1

πを 3.14 としたら…

6.28 × H = 1

…となって、最終的には、

H = 0.159

なんと、0.159m…つまり、約16cmということになる。

この話の面白いところは、途中で半径を示すRが消えてしまっているというところ。つまり、地球だろうが、ゴルフボールだろうが、球の大きさは問わず、すべて約16cmとなってしまうということが、式から求められるのだ。

にわかには信じられなかったが、これが事実なのだ。

3391 リスーピア(RiSuPia)

リスーピア RiSuPia公式サイトを見学するために、有明のパナソニックセンター東京にやってきた。りんかい線の国際展示場駅からすぐ。

勘のいい人であれば、想像がつきそうだが、この“リスー”は、理数であり、理科や科学に関心を持ってもらおうという意図で作られた施設。

入口で、ディスカバリースコープと呼ばれる機械が手渡される。これを青い光を放つポールに当てると、説明を表示させたり、解説を聞くことができる。

施設内は、この施設のコンセプトから言って、子供たちが多いだろうなぁ…と想像していたが、実際にその通りだった。修学旅行生ばかりだった。これではじっくり見られないなぁ…と思っていたら、出発時間が来たようで、早々にいなくなってしまい、比較的じっくりと見学することができた。

ここも撮影禁止なので、詳細な説明ができないが、理科や数学のおもしろさを、いろいろなゲームを通じて体感することができる。3Dメガネをかけて観覧r.<マジカルパフォーマンスシアターでは、円周率(π=パイ)について、とても興味深い話を聞くことができた。

これは、別に項目を設けて紹介したい。

久しぶりに、理数のおもしろさを思い出した気がする。

3545 科学技術館(ぐるっとパス2010)

科学技術館公式サイトへ。

僕にとって、科学技術館と言えば「竹橋駅から…」というイメージだが、九段下から来る人も大勢いるようだ。

今回は、九段下駅が最寄りの昭和館を見学したあと、やってきたのだが、駅に向かう大勢の人たちとすれ違った。その客層は、やたらと若い。しかも女性だ。で、その若い女性たちは、皆、科学技術館から出てきていたのだ。

どうしてかと思ったら…

衣料品のセールだった。

以前から、ここでは、科学とは全く無関係のイベントをやっていることが多いのを思い出した。

科学技術館は、特徴的な建物が印象的。建物自体も星形だし、壁も星形の小さな穴で覆われている。

やはりと言おうか小さな子供たちで、全体が支配されていたため、あまりじっくりと見学することができず…。

ビル風の実験。

実際にビルの模型に風邪を吹き付けて、周囲の風がどのように動くのかを観察する装置。ビル自体を回転させることができ、周囲に立てられた旗を見ながら、風の動きを知ることができる。

画面の左から右に風が吹いているのに、ビルの真下では逆に風が吹いていることがわかる。絵や写真ではなく、実際に目に見えると驚きは大きいし、良く覚える。

協賛する企業や団体による寄付が多く目に付く。

予算の都合もあるのかもしれないけど、科学は、良い面ばかりではなく、悪い面も存在するわけで、その業界からの寄付でそうした、あまり見せたくない部分についても、適切な展示ができるのかどうかが、ちょっと気になった。

3541 多摩三都科学館(ぐるっとパス2010)

多摩六都科学館公式サイト

ちょっと交通の便が悪く、田無駅からバスでやってきた。

建物は球状のドームが印象的。ぐるっとパス2010では、このドームで上映しているプラネタリウムを見学できる権利が付いていたが、到着した時間にはすでに今日最後の上映が始まったあとだったので、見られずじまい。残念。

いずれにしても、閉館時間まで1時間しか残されていなかったため、かなり駆け足で巡る。

やはり…というか、子供たちの姿が多くて、あまりじっくり見学はできない。展示内容は、最新の宇宙に関する情報から多摩地域の自然に至るまでかなり広範にわたっている。科学に興味のある子供には、かなり魅力的な施設だろう。

企画展は、トリックアート展。

観光地に行くと、ときどき常設の博物館があったりして、あまり珍しくもないのだけど、あらためてみてみると、ちょっと楽しい。

せっかくなので?、ダミーも記念に…。

3456 新聞紙を重ねていくと・・・

先日の大片付け大会で、捨てるのはもったいない…と、オークションに出品した商品が、ありがたいことに何件か入札があった。そこで、オークションの入札締め切りを明日に控え、商品をすぐに発送できるよう準備をした。

発送する箱のなかに詰める緩衝材として新聞紙を丸めていたとき、以前「新聞紙を42回折ると月に到達する」という話をしたのを思い出した。

ということで計算と、実際に折ってみることにした。

1枚の新聞紙を…

計算を簡単にするために、1枚を0.1mmとして考えてみる。1回折ると0.1mm×2枚ということで、0.2mmとなるから…

1回 0.2 mm
2回 0.4 mm
3回 0.8 mm
4回 1.6 mm
5回 3.2 mm
6回 6.4 mm
7回 1.28 cm
8回 2.56 cm
9回 5.12 cm
10回 10.24 cm

7回が限度

実際に折ってみると、7回までが限度のようだ。折り目の厚みが加わって、数値上の厚みよりも、実際の厚みの方が大きくなってしまっている。

計算上は、10回を超えたところで、幅は10cmを超えた。

さらに折っていくと…

24回 1.678 m

24回目で、1mを超えた。さらに折っていくと…

37回 13,744 km

37回目で、1万3744キロとなり、地球の直径の1万2000キロをはるかに超える。もうこうなれば、月まではあっという間で…

40回 109,951 km
41回 219,902 km
42回 439,805 km
50回 112,589,991 km
51回 225,179,981 km

42回目で、約44万キロとなって、月までの距離37万キロを超えてしまう。その話は事実だった。

さらに…太陽と地球との距離である1億5000万キロでは、50回目だと1億1000万キロで足りないので、51回折れば軽々到達することになる。

あり得ない話だけど、42回とか50回なんていう少ない数字で、月までとか太陽までの距離に到達してしまうなんて、すごく不思議だ。

3397 もうすぐ日食

日本で見られる46年ぶりの皆既日食が、いよいよ来週に迫ってきた。

皆既日食が見られるのは、残念ながら東京から離れたところなので、今回も、部分日食を観測することにしよう。

日食はかなり久しぶりだと思ったら、21世紀に入ってからも、2002年6月11日、2004年10月14日の2回見られたらしいが、なぜか記憶がない。観測した記憶があるのは、実に10年前の1997年3月9日の日食だ。そのときの記録はこちら

1997年3月9日の部分日食

当時、わずか20万画素というデジカメ1台しか持っていないために、観察した様子をうまく写真に捕らえることができなかった。そこで、厚紙に穴を開けて、その写った形を写真に収めるという方法をとった。

そして今回。
本当は有給取って観測しようと思っていたのに、間違って打ち合わせを入れてしまったために、それも叶わず。太陽がもっとも欠ける時間帯であれば、打ち合わせもないため、さっと外に出て、やはり今回も穴を開けた厚紙で、日食を観察することになりそうだ。

厚紙に開けた穴を通して写る“欠けた太陽”…つまんないようだけど、これが意外と楽しい。準備も大していらないので、7月22日9時56分~12時30分、そして75%ともっとも欠ける11時13分をどうぞお忘れなく。

始め 最大 欠ける割合 終わり
東京 9時56分 11時13分 75% 12時30分
大阪 9時47分 11時05分 82% 12時25分


日食…という文字を見て、一瞬、“日本食堂”を思い出してしまったあなた。マニアにもほどがあります。ちなみに、ぼくもそうでした。

3374 さよなら、かぐや

アポロ計画以来の大規模な月探査プロジェクトとも言われた、月周回衛星“かぐや”が、その任務を終えて月表面に落下したそうだ

完璧なまでに計画通りの観測と、さまざまな世界初の発見を重ねてきた“かぐや”…。まるで月の上を本当に飛んでいるような鮮明な光景や、“月の出”ならぬ“地球の出”など、楽しい映像をたくさん地球に送ってきた“かぐや”…。

地球の出/JAXA

当初から計画されていたとはいえ、大活躍してきた“かぐや”が、最期は月に墜落させてられてしまうなんて…月表面に無惨な状態で散らばっていると思うと、なんとも悲しくなってくるのは、僕だけだろうか?

月を観測する“かぐや”の想像図/JAXA

衛星にしても、当然寿命はあるわけで、そのまま月の周りを回らせるわけにもいかないし、ましては地球に戻る意味もないのだから、月に落とすしか選択肢がないのはわかる。

そう、仕方がないのだ。

“かぐや”による観測は終わったが、“かぐや”によって収集された膨大なデータの分析は、まだ始まったばかりらしく、今年11月からは観測データがインターネット上に公開される予定で、今後さまざまな発見が期待できるらしい。

月に逝った“がくや”は、文字通り大きな遺産を残してくれたのだと思うと、悲しさはちょっと和らぐ。

3345 高エネルギー加速器研究機構

今週は「科学技術週間」ということで各地のさまざまな研究施設で、一般公開のイベントが開かれている。“社会科見学系”好きな僕としては、ぜひ参加したいイベントだ。でも、このイベント、毎年やっているにもかかわらず、気付いたときには終わっていることが多い。

3年前にもこの関連イベントに参加したことがあるが、去年はどこにも参加していないのは、単にイベントの存在を忘れていたからにすぎない。

おばあちゃんもつい“かぶりつき”
おばあちゃんもつい“かぶりつき”

さて、今回訪れたのは「高エネルギー加速器研究機構(KEK)」というところ。きっと混雑するに違いないと、かなり早めに、最寄りのつくば駅へ。

つくばエクスプレスは、これで4回目。仕事以外で乗るのは、開業日以来。それにしても、いつ乗っても、速くて快適。つい先頭車から前方の景色を眺めてしまう。同じような人は少なくないらしく、よく先客がいる。

時速120km以上!
時速120km以上!
見ていて気持ちいい“指差確認”
見ていて気持ちいい“指差確認”

つくば駅
案内の幟

あっという間に、終点つくば駅へ。そこから無料送迎バスが出ている。

春らしい陽気が続いているが、今朝のつくばは、空気がちょっとつめたく、ビルの影になっていたバス停で20分くらい待っていると、少しからだが冷えてくるのを感じた。

無料送迎バスが定刻通りやってきた。前から順にバスに乗り込む。しかし、このバスは、かなり小さく、あとに並んだ人たちが乗り切れないことがわかった。すると係の人がすぐに中型のバスを手配するということになった。そのためこのバスは出発せず、中型バスの到着を待つことに。5分くらいしてバスがやってくると、バスの運転士が、乗ったばかりの客に、降りて後ろのバスに乗るよう指示をした。

最初きたバスは小さめだった
最初きたバスは小さめだった

想定以上の人がいたことで、多少手間取ってはいるものの、このような手配は何の問題もないと思うのだが、ここに居合わせた人たちの一部は、そう思っていなかったようだ。バスが定刻通り出発しないということや、いったん乗ったのに別のバスに乗り換えるのはおかしい“”といった不満を口々に言う人が少なくなかったのだ。

外で立たせて待たせるより、後続のバスが来るで車内に座ってもらうほうが、いいと思うし、そもそも、これは見学の便宜を図るための、“無料”送迎バスであり、文句を言う筋合いのものでもないように思うのだけど…

約30分弱でKEKに到着。入口で記帳してから、コミュニケーションプラザへ。ここは、KEKの活動をわかりやすく紹介している広報施設で、ふだんからも見学ができるようになっている。


等身大の小林先生
コミュニケーションプラザ
コミュニケーションプラザ

今日の目玉は、Bファクトリーとフォトンファクトリーの2つの実験施設だ。どちらも通常は非公開となっているが今日は特別。

施設内はバスに乗って まるで公園

Bファクトリーと、フォトンファクトリーへは、バスで案内される。バスの車窓から見える景色は、研究施設ではなく、まるでのどかな公園のような雰囲気だった。

フォトンファクトリー
フォトンファクトリー


Bファクトリー
Bファクトリー


3交代制、24時間365日監視
3交代制、24時間365日監視

難しい話は割愛させてもらうが、このBファクトリーの加速器で、昨年受賞したノーベル物理学賞の実証実験が行われたのだそうだ。直径1km、一周3kmもの巨大さ。そこに電子と陽電子を衝突させるという実験をしている。実際の施設は地下10m付近に設置されているため、施設内のバスで研究棟に着くと、そこから階段で降りた。

研究施設が稼働中だったため、実験装置を遠くから眺めるだけで、間近に体感できなかったのは、ちょっと残念。

この実験施設は、24時間360日監視していて、異常が起きたらすぐに対応できるようにしているとのこと。施設の人が説明している間に「ガシャーン」という音がした。これがまさに、トラブル発生らしく、交通事故が起きたような音になっているという。“衝突”させる実験施設ならでは?といった感じ。

それにしても、分子>原子>原子核>陽子>素粒子(クォーク)…と物質をこれ以上分けられないくらい極限まで分解して、さらにそれを分析するために、逆に?これほどまでに巨大な施設が必要というのは、なんだか不思議な感じがする。人間がここまで無理しないと、宇宙が難なくやってきたことが再現できないのだから、いかに人間がちっぽけな存在かを思い知らされる。

読み応えアリ
読み応えアリ

特に、お土産らしいものはなかったが、パンフレットだけはとても豊富で、たくさんもらってきた。どれも、中身が充実して、とてもすぐには見切れないので、せっかくの機会だから、ゆっくり勉強しようと思う。

3233 魔法の粉

かつては、どんなときにもテレビをつけていた“テレビっ子”だったのに、いまではビデオで録画したドラマか報道情報番組くらいしか、テレビを見ることがなくなった。

日曜日の夜、珍しくテレビを見ていた。「近未来×予測テレビ ジキル&ハイド」という番組のオープニングで、こんなことを言っていた。

事故によって切断した指がまた生えた!この奇跡を起こした、ふりかけるだけで傷が治るという“魔法の粉”の正体とは?

「またまた、どうせインチキな話なんだろう?」と思いながらも、引き続き番組を見続けた。確かに失われたはずの指が元に戻っている。爪の部分も完全に元通りだし、もちろん傷口などまったくない。しかもわずか4週間という早さで…だ。どう考えても信じられなかった。そもそも“魔法の粉”をふりかけただけっていうのが怪しい。

その“魔法の粉”とは、豚のぼうこうから作られたという「細胞外マトリックス」というものだった。番組サイトから引用 (キャッシュ)させてもらうと…

細胞外マトリックスとは、細胞を包み込む繊維のようなもの。
細胞をコントロールし、その増殖を促す働きを持っている。
では、この細胞外マトリックスの粉は、どのように指を再生させたのか?
そもそも、人がケガをすると、出血などを防ぐためにその傷口に血小板などが集結し、急場しのぎで傷を治そうとする。その結果、本来あるべき細胞や組織が作られないまま、傷の表面が覆われてしまう。これによって、傷跡が残ったり、失われた部分はそのままになってしまうという。
しかし、細胞外マトリックスをつけると、骨や皮膚などを作るのに必要な細胞が、体内から呼び寄せられ、増殖。これにより指が再生されたのだ。

こんなことができるなんて初めて知った。理屈の上からは正しくても、にわかには信じられない。なぜ失われた組織が完璧に元に戻るのだろうか?、まるで意志を持っているかのように。

しかし、現実に怪我が治っている人がいるというのも事実だ。これは本当にすごいことかもしれない。

今回のような怪我で組織を失ったようなケースばかりでなく、病気になった組織を意図的に取り除き、細胞外マトリックスで、組織を再生させれば、自分自身の力で元に戻ることができるのだ。

自分自身の細胞で再生するわけだから、臓器移植で発生する拒絶反応はあり得ず安全。しかも組織が再生される期間が非常に短いから入院期間は短縮できるし、なにより身体への負担が軽い。そして極めつけは、料が豚のぼうこうということであれば、安価に作ることができるということだ。

テレビでも紹介していたが、たとえば絆創膏にこの技術が使われていたれば、これまでの常識では考えられないくらいの早さで、傷をまったく残さずに怪我が治るようになるかもしれない。

“魔法の粉”なんて、いかにもうさんくさく感じてしまったが、ここまで見るとまさに“魔法の粉”としかいいようがない。期待は否応なしに高まってくる。

しかし、これほどまでに完璧だと、かえって不安になってくるのも事実。本当に細胞外マトリックスによる再生医療に死角はないのか? 今後の研究に注目していきたい。