「太陽の塔」新発見!/平野 暁臣

日本万国博覧会(大阪万博)のことを知らなくても、太陽の塔を知らない人は少ないのではないだろうか。

完成から、もうすぐ50年経つが、現在もその存在感はすごい。

太陽の塔が、どのように誕生したのか、その経緯や背景を含め詳しく紹介する。

そして、現在、こうして保存されたこと自体、実は奇跡的なことであり、どのように解体の危機を乗り越え、永久保存に至ったか、さらには、復元までの苦労など、貴重な写真と証言も興味深い。

太陽の塔は、最初から今のような姿をしていたわけではないこと、背中の「黒い太陽」は後から加わえられたこと、

万博は、無責任にわめいて憂さ晴らしする「お祭り 」ではなく、人間が全存在をかける神聖な「祭り 」であると考え、その中核には神像が要る…そして、モダニズムにも、西洋的でも、日本的でもないものを作る…
それが太陽の塔だったのだ。

復元も一筋縄ではいかなかったエピソードなど読み応えのある内容だった。

太陽の塔については、ずっと以前から関心があったから、けっこう知っているつもりでいたが、知らないことも多く、楽しめた。

先日見学した「生命の樹」は、一番下が原生類で、一番上が人類となっているが、決してこれは、生命の優劣を示すものではなく、生命の進化というものは、同じ根に支えられ 、同じ幹につながっている“生命系”であり、上下関係なんかない…と考えたそうだ。

だから 生命の「樹 」なのだ…と。

そうした視点を持つかどうかだけでも、作品の見方が大きく変わってくるはず。

見学前には是非読んでおきたい1冊だ。

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