5232 全力疾走

捕らえられた現場…朝、駅前を歩いていたら、自分の脇を全力疾走して駆け抜けていく男性がいた。
中肉中背でビジネスリュックを背負っていた。

「遅刻かな?」…とも思ったが、それにしては必死すぎるな…と思ったその瞬間、さらに男性も全力疾走で追いかけていった。

ふだんの生活で、ここまで全力疾走する人は、そう見ない。

追いかけるほうの男性の後ろのポケットからは、トランシーバーのような箱がぶら下がっていたのは、急に走り出したせいだろうか。

自分の数メートルほど先で追いつかれ、羽交い締めににしながら、ひとこと。

「お客さん、もう分かってるよね?」

観念したような感じだったが、リュックの男性は、隙を見て捕まえられている腕を払って、逃げ出そうとしていた。

すると、そこに今度は明らかに駅員と思われる男性が、逃げ出そうとする男性の腕を捕まえて、ようやく少し大人しくなった。

「これはただごとではないな」…と思いながら、足を止めて見入ってしまった。
捕らえられた宇宙人のように、駅の構内へ向かっていった。

そのままおとなしく向かうかと思ったら、途中で、また逃げ出そうとしていたので、より身動きが取れないような状態にされていた。

果たして、彼はいったい何をしたのだろう?やはり、ありがちな痴漢だろうか?

でも、もし本当に何もしていない自分が「わかってるよな?」みたいな理不尽な疑われ方をされるようだったら、もしかすると僕も同じようなことをしてしまうかもしれない。

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