「2℃の違い」を知る絵本/佐伯 平二

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「2℃の違い」を知る絵本
佐伯 平二
青春出版社 2008-05-31

by G-Tools , 2014/01/18

 

“2度”の違いが、自分たちの生活にどのように影響を及ぼすかを紹介した本。

IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が予測した、100年後の地球の平均気温上場の最低ラインが、2度(正確には1.8度)らしい。

2度の違いは、ふだんの生活からすると、大した影響がないように感じてしまうけど、実際は、とてつもなく大きな違いだということがわかる。

知らなかったことや、言われてみれば…といった事例がたくさん紹介されている。

極めて身近な例で言えば、人間の体温は、たった2度上がっただけでも、下がっただけでも、普通の生活が遅れなくなってしまうわけで、そう考えると2度の違いは極めて重要だ。

不勉強で知らなかったのだけど、麹と納豆というのは、煮大豆を包んだワラを発酵させるという部分まで製法は同じなのだそうだ。

しかし、麹になるか納豆になるかは、“40度”で決まるというのも初めて知った。40度を挟んで、2度の温度が“大豆の運命”を決定づけているのだ。

パンや日本酒も温度管理が大事な食べ物も多い。

もっと規模の大きな例で言えば…

水は熱で膨張するため、水深100mの海水が1度上昇すると、海面は2cm高くなる。世界の海の平均水深は3800mだから、2度上昇すると、理論上160cmにも達するという。実際には蒸発も増えるので、熱膨張による水位の上昇はそれほどないようだけど、意外だった。

たった2度上昇するだけでも、虫の成長が加速され大発生したり、サンゴが消え、魚の大移動が始まったりする。

また、温度によって生まれてくる性別を決定している動物もいるから、そうした動物は状況によっては絶滅する種も出てくる。

こうして、地球上生態系は大きく変わってしまう。

2度は決して、“少し”とか、“たかが”ではないということがよくわかった。

ちなみに、この本のタイトルは「絵本」だけど、絵は本文に対するイラストといった感じなので、小さな子どもにはちょっと難しいかも。

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