「IT断食」のすすめ/遠藤 功・山本 孝昭

「IT断食」のすすめ (日経プレミアシリーズ) 「IT断食」のすすめ (日経プレミアシリーズ)
遠藤 功 山本 孝昭
日本経済新聞出版社 2011-11-10
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本書の冒頭に…、

IT断食というタイトルが気になり、思わずこの本を書店で手にした人。そう、あなたは「過度なIT依存症=IT中毒」について潜在的に不安を抱いているのだ。

と書かれていた。それは図星だった。

過度に依存することのないように気にしてはいるのだけれど。

たとえば、会社では、メールが便利なので、ついつい、メールだけで済ませてしまう。周囲も同じだから、結果、大量のメールがやってくるし、何かにつけ情報共有の名目の元、CCをつけてしまう。

メール以外でも、さまざまな具体的な問題点を挙げ、その処方箋を提示する。

日本経済新聞社出版社発行の本だけあって?、内容は完全に企業向けだし、経営者向けに書かれているような感じだし、経営トップの協力がなければ、問題解決しないと言っても過言ではない。

取り上げられている事例も企業ばかりだ。なぜか、大和ハウス工業の例が多かったのが気になったけど。

現場部門と情報システム部門の不幸な対立などの記載は、かなり身近な例だけに、身につまされる気がした。

企業の業務システムで、似たようなシステムが乱立し、極端な部分最適が進んでしまった原因は、IT予算を情報システム部門に集めているところにあると指摘。利用するそれゾロの現業部門が、自分たちが使う業務システムに関する投資責任、費用対効果に関する責任を担っていない。

責任を負っていないと、辛辣なプロ野球ファンのように「好きなことばかり言う」

「情報システム部門のスキルがない…」「いい加減に作っておいて、気が利いてない…」「予算がない…」

その結果、自分たちの目の前の作業が楽になるようなシステムばかりを求める『モンスターユーザー」が増殖してしまう。

そういったことを防ぐためには、各現業のユーザー部門がそれぞれに情報システムに関する予算を持ち、費用対効果に責任を持つシステム開発行う形に変えていくことが不可欠。

部門間の対話なしに、各現場からの依頼をそのまま実現してしまえば、やっぱり部分最適化してしまう。

情報システム部門は、各現業のユーザー部門同士でしっかりと対話することを促し、全体像を描く役割が求められる。

はい。頑張ります。

ITはあくまで道具であり、仕事の中心から脇役に押し戻す…

僕が大学を卒業し、いまの会社に就職したときは、まだパソコンは1人1台の時代じゃなかったし、会社でインターネットも見られなかった。

それが、先述のように、ITに振り回されている気すらする。

ITの過度な依存症から脱却するための処方箋は、とても具体的だったものの会社全体を巻き込まなければならない…というと、ちょっと敷居が高い。

メールの宛先にとにかくCCをつけてしまう文化のある会社だったら、会社全体で止めてもらわなければ、改善しない…ってことを考えれば、全社での取り組みは不可欠だとは思う。

企業もさることながら、個人でもできる“IT断食”の方法も提案して欲しいと思った。

が、しかし、個人なら、実はそんなに難しくはない気もしてきた。

この記事を書き終わったら、しばらくの間、パソコンを終了させ、iPhoneの電源を切りさえすればいいのだから。

でもなぁ、なかなかそれができないんだよなぁ…あっ、やっぱり、IT中毒なのかも。

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