テレビ―「やらせ」と「情報操作」/渡辺 武達

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渡辺 武達

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 テレビのいわゆる「やらせ」は、相変わらず起きている。そのたびに、テレビ局は反省を誓うが、あまり時間をおかずして、ふたたび起きてしまう。やらせが判明した分だけでも結構あるのに、見えないところでのやらせは、それこそ無数にあるのではないだろうか?テレビも含めて、なぜメディアは同じことを繰り返すのか?構造的に何か原因があるのではないか?メディアに多く関わってきた著者が自身の経験も合わせて、わかりやすく紹介している。また最近は、NHKにまつわる一連の騒動や、ライブドアのニッポン放送買収の動きなど、ニュースや情報を伝える側自体が、話題の中心になることが少なくない。そうした状況下では「情報操作」という問題にも気をつけてみておく必要がある。漫然とメディアからの情報を受け取るのではなく、たまには冷静にメディアの側の事情を考えてみることはとても有意義だろう。これまでのやらせ、情報操作の実例、CM製作にはどんな形で人々が関わりどれくらいのお金が動くのか、そして視聴率偏重の裏側といった話など、とても興味深い。他にも、自称「霊能者」たちの霊視や占い、科学的ではないことをあたかも真実のように扱うこと自体が、放送基準に違反しているという、今の番組内容からは想像もつかないようなきまりが存在していることなども紹介されている。そういえば、血液型を取り扱う番組が放送基準に抵触しているのではないかという指摘があったが、その後もこういった番組がなくなっていないところを見ると、事実上無視されている状態だ。結局こういった番組が減らず、放送基準が無視されている背景には、視聴率が稼げる(=たくさんの人々が見る=支持する)からであり、やはり見る側の姿勢が問われてきてしまう。そうなってくると、いっそのことテレビなんか見ない方がいいのかもしれない…なんて強がり言ってみたり。でも最近はあまり見なくなったな。
(2005/2/1) 【★★★☆☆】 -05/02/20更新

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