偽装するニッポン/中川 理

4395004350 偽装するニッポン―公共施設のディズニーランダゼイション
中川 理

彰国社 1996-02
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 ディズニーランドのような閉鎖された空間でのみ体感できた「テーマ」が、いま日本中で、本来ならば「ありえなかった」空間に進出している。筆者はこれを「ディズニーランダゼイション」と読んでいるが、歴史上存在しなかった天守閣や地元とは直接関係ない有名建築を模しただけの公共施設、地元にゆかりのキャラクターを頭に乗せた電話ボックスやトイレといった、一風変わった施設が日本のあちこちで見られるようになってきた。今や見慣れてきた感もあり、よほどのことがない限り驚かなくなった。本書では写真付きで実例を挙げている。観光本では一般的に見どころとして紹介されていることが多いので写真で見たことのあるものばかりだ。冷静になって考えてみると、それらのディズニーランダゼイションが、本当にその地域や生活という現実と結びついているのかというと、どうも疑問を感じずにはいられない。何となく感じる「わざとらしさ」だ。実際に本書でも、現実とイメージが乖離している(p.208)という例を挙げている。ただ最後まで読んでも「じゃあどうすればいいの?」という結論がわかりにくかった。ただ単純に「ディズニーランダゼイション」に走るんじゃないよという警告として受け止める必要はありそうだ。特に行政に携わる人たちに読んでもらいたい…かも。
(2004/9/28) 【★★★★☆】 -04/09/28更新

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